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松井秀樹日記

「市民後見人」の名付け親

昨日のブログで「市民後見人」について少し触れました。
この市民後見人とは、「第三の後見人」ともいわれている方々です。
新成年後見制度が2000年4月に施行されて以来、親族が後見人に選任された割合は
年々低下傾向にあり昨年は全体の63.5%までになりました。
ちなみに旧法時代の1999年度は95%以上が親族の方が後見人に選任されていたといいます。

親族以外の方を後見人に多く選任することを、「後見の社会化」ともよんでいます。

これまで第三者として後見人に選任されていた司法書士・弁護士・社会福祉士等を
「専門職後見人」と呼び、成年後見制度の支え役の一翼を担ってきていましたが、
地域によってはこの数が後見の需要に追いつかなくなる状態が出現するようになりました。

そこで登場したのが「市民後見人」です。会社を退職した方などが地域社会に貢献したいとして
長時間に及ぶ研修を経たのち、家庭裁判所より後見人として選任されはじめました。
まだその数は少ないのですが近い将来には全国各地で登用されると予想しています。

では、この「市民後見人」という、そのものズバリの名前を考え出した方は誰なのでしょうか?
新しい制度が普及していくためには、その本質を表現し、シンプルであり、かつ、かっこいいネーミングが
必要です。じつはこのことを書きたくて今日のブログを書いています。

たしか今から5年ほど前だったと記憶します。
私の敬愛する先輩司法書士・埼玉の大貫正男氏がある夕方、そろそろビールを
飲みたくなったなァと思いつつ仕事をしていた私に電話をくれました。
「松井さん、第三の後見人の話なんだけど、じつはいい名前を思いついた。感想を聞かせてくれ」
「へえ~、どんな名前ですか?」
大貫さんは一呼吸おいて、厳粛に言われました。
 「市民後見人」
私は感動のあまり口走っていました。
「これはいけます! ドンピシャです! これはヒット作になります!」

大貫さん以外の人間に「市民後見人」が、史上初めて認知された瞬間でした。

















投稿者 司法書士 松井秀樹 (2010年9月22日 09:33) | PermaLink

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