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松井秀樹日記

岩ツツジと北アルプス
2011.5.9 晴れ

5月3日に長野県の「崖ノ湯」という温泉に家族を連れて行ってきました。
諏訪湖を過ぎ、塩尻にあり、標高1000メートルほどにある一軒宿の温泉です。
時折雨が落ちる空模様でしたが、温泉宿に近づくころには雨も上がっておりました。

温泉宿の玄関の庭には岩ツツジが咲いています。
岩の間から成長し、薄紫の花をたくさんつけています。
私はこれまで秘湯巡りをしてきましたが、山深い温泉を春に訪れると
よくこの岩ツツジを目にし、この花のもつなんともいえない清楚な趣に
小さな旅人として、少し感動したりしてきました。

今度の小旅行でも、この花に逢えたわけです。

西脇順三郎という詩人の「旅人かえらず」という長詩の中に
たしかこの岩ツツジが出てくるところが一箇所あったと記憶しますが、
永遠をかいま見させるこの詩に咲く永遠を感じさせる花のようにも
思えます。

宿はアンティークの調度品でしめられています。品のいい宿です。
露天風呂に行く廊下を歩いていると古い柱時計がボーンボーンと
午後5時を知らせています。お風呂や部屋からは眼下に安曇野が見渡せ
その向こうに北アルプスの峰々が見えます。常念岳の峰が聳えています。
よくよく目を凝らしていると、最初、雲だろうと思っていましたが、猫の双耳の
ような形が遥かな高みに霞んで見えてきました。穂高です。昔、あの山に
登ったことを思い出します。

私はある確信をもってその右に視線を移していきました。
すると天に突き上がる三角の塔が幽かに見えてまいりました。

槍です!
崇高としかいいのようのない姿です。

私の眼前には悠久の時間が流れています。
投稿者 司法書士 松井秀樹 (2011年5月 9日 16:49) | PermaLink

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